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  • 2016.12.15

コンクリートなのに杉の木目?”すぎいたほんざねかたわく”を使った建物を探してみよう。

sugi-ita-katawaku4 『 杉板本実型枠 』ってご存知ですか??

ぱっと見て、漢字ばかりで何を言っているのかわかりませんよね。

すぎいたほんざねかたわく

これは・・・普段から「すぎ」や「ほんざね」に親しんでいる材木屋だからわかるぞっ!ということで今日はむらたが建築や外構に使われているスギコンパネ建築(わたしが勝手に呼んでいます)について書いてみようと思います。

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わたし、今年の8月に広島へ行ってきました。 ちょうど71年前に原子爆弾が投下されたのと同じ時期。 わたしの親の時代には、中学校の修学旅行で訪れるのが当たり前だった、と聞いているヒロシマ。なんとわたしは観光では初めて広島を訪れたのでした。

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そこで出会ったのは、木の型枠で固められたコンクリート。平和記念資料館のピロティ部分。 杉板本実型枠とはつまり、本実(ほんざね)のついた杉板をコンクリート型枠として、コンクリートの表面に杉木目が残るようにしたもの。 本実とは、一般のフローリングにはついている断面の凹凸です。

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photo by 清水建設株式会社


広島平和記念資料館の外壁を見上げると、無機質なコンクリートに表情を持たせていました。 設計は、国立代々木競技場も設計した丹下健三さん。 平和記念資料館を回り、何も無くなってしまったヒロシマに想いを馳せていたとき、 丁寧に丁寧に時間をかけて組み上げられただろう型枠を想像すると、建物自体が平和の大切さを語っているようでした。

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さて、西粟倉へ帰りスギコンパネ建築について調べてみると、

  • 今使われている「コンクリートパネル(コンパネ)」が無かった時代に用いられていた
  • コンパネに使う材料でも節埋めをおこなっている
  • しかし最近、木目化粧が注目されにスギコンパネを用いる建物や外構が増えてきている
  • 浮造り(うづくり・木目を際立たせるよう削った板)にしてから使うこともあり
  • ヘリンボーン柄にしてコンクリートを固める事例も

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photo by清水建設株式会社

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広島市内パーキングの壁

使われている木材は、一般的なフローリングのよう・・・。そうすると材木屋としてはひとつ気になることが。


この杉板がコンパネとして使われた後はどうなるの・・・? 使い捨て?また型枠として使える? インターネットで検索して、事例を多く紹介していた「白石建設株式会社」さまに問い合わせてみました。突然のお問合せにお答えいただきありがとうございました。

返答いただいた内容はこちら。

  • 杉板は節の処理をした板を使っている
  • 事例としてはそんなに多くなく、設計に含まれている場合に施工する程度
  • 木目がきれいに出るか確認してから施工します
  • コンクリートは一般的なものでOK
  • 一度使うと木目が埋まること、型枠を外すときに割れるため、1度きりしか使えない
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スギの木目がそれぞれ違ってかっこいい、スギコンパネ建築。使いまわせる一般的なコンパネとは違って、一度きりだったんですね。 板と同じで、2度とは同じ木目に出会うことは無いということです。 街を歩くときは、コンクリートの表情に目を向けてみるのも面白いですよ。 「これは!」というスギコンパネ建築があったらぜひ教えてくださいね。


(ちなみに、みんなの材木屋で販売しているコンクリートではない杉のフローリングはこちらですよ。)

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大学で建築を学んでいたとき、森と暮らしが交わり資源循環型の地域づくりを実践するオーストリアの事例に胸を打たれる。2級建築士資格を取得後、美しい森からはじまり、豊かな海や都市は形成される、と一直線に川の上流を目指し西粟倉村へ移住。商品企画・設計、広報、撮影モデル、DIYと、来るものは何でも拒まない前向きな姿勢が売り。“ワクワクを仕事にする”ことを目標に日々修行中。