よみもの

  • 2017.03.06

「立米」。これが読めたらあなたも木材業界ツウ。お客さんに伝わらない業界用語は捨ててしまおう

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木材業界では「立米」という単位を非常によく使います。

りつまい?たちこめ…?いえいえ、「りゅうべ」と読みます。

 



メートルを漢字表記すると「米」なので、1立方メートルは1立方米。略して1立米(りゅうべ)。つまり、縦・横・高さ1メートルの立方体の体積あたりの値段を立米単価と言います。

 

ちなみに、縦・横1メートル四方=1平方メートルならば1平米(へいべい)。

平米と同じように、住宅の広さを表す際に使われることの多い「1坪」は3.3平米。畳1枚の大きさ「1畳」は1.65平米。

理系なのに数学が嫌いで仕方がなかったハダはこんな単位計算だけで嫌になってしまいます。


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立米という単位は立っている木にも、山から伐り出される丸太にも、木製品にも使われます。例えば…

 

「このくらいの中目の丸太なら立米1万2,000円でええで」

「三五角の桧の柱だったら立米8万くらいはもらわんと」

といった具合に使われます。

はい、何を言ってるかわかりませんね。

 

ぼくたち材木屋も、立米◯◯円という単位で計算し、丸太を仕入れては、製材、乾燥、加工、仕上げと工程を経て製品をつくっています。

 

「立米△△円か、この時期の丸太は高いっすね」

「これくらいのサイズの板なら立米□□円くらいでつくれますね」

といったように立米単価を素材や製品の価格指標としています。

 

この立米単価をパッと出せる人は非常に強い。

それだけ木材の市場価格や希少性、加工工程が頭に入っているということなのです。

 

「岡山から丸太を運ぶんやったら立米▽▽円くらいで行けるわ」

と運送費の算出でさえ立米単位で換算することもあるんだから非常に便利な単位です。

 

「おっちゃん、インニッサンのスギタルキなら立米ナンボ?」

いかにも木材業界ツウっぽいですよね。

リピート・アフター・ミー。Ryube Nanbo。リューベ・ナンボ。


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とはいえ、「立米」という単位は体積あたりの金額を示すものでしかありませんし、奇々怪々な業界用語ではお客さんと丁寧なコミュニケーションをとることはできません。

 

立米いくらと言われてもまったくイメージがわきません。

結局1枚いくらなの?1尺って何センチですか?1坪って何平米?

 

せっかく国産材や無垢に興味を持ってくれたお客さんが木材業界の慣習のせいで、不安になってしまうのは悲しい。

だから、みんなの材木屋はお客さんに商品の説明をする際に、木材業界の言語を使わないことにしました。

 

ミリメートル(mm)表記ではなく、センチメートル(cm)表記すること。

上小節などの分かりにくい等級表示は使わず「節あり」か「節なし」で選べること。

宅急便で1箱いくらと簡単に計算できるように商品のサイズも工夫しています。


すべては国産材や無垢を使いたいと思ってくださるお客さんにとって、やさしくわかりやすい材木屋であるためです。

 

木のことだったらまずは森の学校に訊いてみよう。

そう思ってもらえる存在でありたいと思っています。

 

「日本の林業が…」とか、「森林環境が…」なんて声高に叫ぶ必要はなくて、「ほら、木って面白いでしょ」と自分たちが楽しみながら他のひとにも喜んでもらえることをやる方がよっぽど大事だと思うのでした。

 

三重大学を卒業後、国産材専門の木材商社を経て、西粟倉村へ移住。新たな木材流通をつくるためプロユースの営業を担当。山を走り回ったり、狩猟をしたり、DIYに勤しんでいます。

個人ブログも書いてます → http://hadatomohiro.com/