【DIY】六畳間・和室の畳を剥がして6時間でフローリングに張り替えてみた
よみもの
蟹や波に見えるのは気のせい?美作市大原の石州瓦に隠された秘密のデザインにハアハアする
西粟倉村のお隣、美作市の大原には古町という地区があります。
かつては鳥取(因幡)から姫路(播磨)までを結ぶ因幡街道の宿場町として栄え、江戸時代には参勤交代の道でもありました。
西粟倉村に遊びに来てくれたお客さんに旧宿場町の美しい町並みを案内することもあれば、車があまり通らないためにランニングコースとしてもよく通るこの地区。
実は足を運ぶたびに気になっているものがあります。それは瓦です、カワラ。
瓦は全国各地で生産されていますが、良質の粘土が豊富に取れ、さらに交通の便が良い「三州(愛知県西部)」「淡路(兵庫県淡路島)」「石州(島根県西部)」が三大産地として栄え、日本三大瓦と呼ばれています。
古町や西粟倉村など岡山県北エリアは島根からのアクセスが良いため、屋根には石州瓦が張られているところをよく目にします。赤褐色の屋根が多いのはそのためでしょう。街道を通って運ばれてきたんですね。
そして、なぜ瓦が気になるかというと、軒先に取り付けられる軒瓦のデザインがかわいいんですよ。年代やメーカーによって模様が違うのか、さまざまなデザインを見ることができます。
これが古町でもっともよく見かける柄。島根だからカニって安直過ぎるでしょ、カニさんマーク。でもかわいい。ハアハア。
これは波のようなデザイン。日本海の荒波のイメージ。
朝日が昇っています。
よくみるとこの柄は「イセや」と読めます。伊勢屋という瓦メーカーでもあったのでしょうか。
真ん中に「大」の文字
探せば探すほどいろんなデザインの瓦を見つけるけれど、インターネット上を彷徨ってみても、肝心のデザインの由来などはなかなか見つけることができません。
どうやら蟹でも波でも朝日でもなく、すべては唐草模様の一種のようです。
自分のイメージする(泥棒の風呂敷のような)唐草模様とはだいぶ違いますが、当時のトレンドも反映されたデザインなのでしょうか。
こうして何十年何百年前の瓦が現在でも残っていることは、それだけ石州瓦の品質が高いことを示しているわけです。歴史が品質を証明するって素敵ですね。
きっと瓦にもリーバイスのビンテージデニムのように赤耳やビッグEといった歴史の変遷に伴う独自の特徴があるのかもしれませんね。ヴィンテージ瓦なんてあったら面白そう。
「うわ、江戸後期モデルでこんなに保存状態が良いのは激レアですよ!国宝級っす」なんて瓦の楽しみ方があったら最高だなと妄想が膨らむのでした。