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よみもの
棒アイスの棒って何の木か知ってますか?材木屋目線で棒アイスについて調べてみた
丸永製菓のあいすまんじゅうが大好きなハダです。
たっぷり入った小豆餡のぬたっとした食感がお気に入り。
11月なのにアイスクリームの話題かよ、とお思いの方もいらっしゃるかと思いますが、冬の寒い日にコタツの中でぬくぬくしながら食べるアイスって最高じゃないですか?今、そんな口なのでこんな記事を書いています。
ということで、今日は棒アイスの棒のお話。
材木屋目線でアイスの棒について考えてみました。
あいすまんじゅうってその大きさと重量の割に棒が貧弱だろう!
と食べる度に思うのですが、その裏には何億本ものアイスを販売する企業の努力が隠れているのかもしれません。
アイスの棒、何の木か知っていますか?
ご存知の方も多いかもしれませんが、アイスの棒に使われている木は白樺(しらかば)。
アイスの棒をはじめ、アイス用のスプーン、割箸、爪楊枝なども白樺でつくられることが多いのですが、国内に流通しているそれらの商品のほとんどは中国産だと言われています。
割箸で言えば、国内市場の95%以上が中国産というデータもありますね。
材質が堅く木目が美しいことから、家具用材に使われることも多いようです。家具や床材ではバーチと呼ばれますね。
また、その樹液はガムでお馴染みの人工甘味料キシリトールの原料にもなるんだとか(知りませんでした!)。他にも樹液の保湿成分を利用した化粧品など、木材部と樹液を含め、さまざまな商品に利用されています。
白樺は、北海道や長野など国内では寒冷な地域に分布する落葉樹。
樹皮が白いことから、白樺という名前が付いたんだとか。山火事や荒廃した跡地に真っ先に芽を育む木であることから「マザーツリー(母なる木)」とも呼ばれています。
白樺の特徴をまとめてみるとこんな感じ。
1)日光を好み、成長しやすい
2)材質は比較的硬く、均等で緻密な木肌をもつ、木目が目立ちにくい
3)節が少なく反りなどの狂いも少ないため、加工しやすい
とは言うものの、上に挙げたような特徴からアイスの棒には白樺が使われています、というのはなんだか説明不足というか、他の樹種でも良いのでは?と納得いかず…
なぜアイス棒は白樺?アイスメーカーに直接聞いてみた
分からないことはなんでも聞いてみよう!
ということで、棒アイスの代名詞とも言える「ガリガリ君」でお馴染みの赤城乳業さんに直接聞いてみました(笑)
そして、分かったのは「白樺は匂いが少なく、味もしにくい」ということ。
ナルホド!口に入れるものですもんね。
赤城乳業さんでは中国から製品となったアイス棒を仕入れられているようで、おそらくほとんどのアイスメーカーも同じように中国産のアイス棒を使っているとのことでした。
せめてもう一社、ということで問い合わせてみたところ、あいすまんじゅうの丸永製菓さんでも同じ回答をいただきました。
「スイマセン。アイスの棒の樹種を知りたいのですが…」
というヘンな質問にも関わらず、たいへん丁寧に対応していただきました。アイスメーカーさんのカスタマーサポートに感服です…
他にも調べてみると、白樺は加工がしやすく、表面がつるつるでササクレができにくいという意見もありました。
アイスと言えば凍らせるものなので、プラスチックなどに比べ気温による変質が少ないことも理由として挙げられるのかもしれませんね。
コンマ数円が勝負?
調べてみると、インターネット上では1本1円以下で仕入れているとの情報も。
ガリガリ君の年間販売5億本を突破したとのことで、原料の一部となるアイス棒の仕入額がコンマ5円違うだけでも利益率は大きく変わりそうですね。
ガリガリ君だけでもこれだけの販売本数があるのですから、アイスメーカー各社を足し合わせた国内アイス棒市場って実は非常に大きなマーケットなのかも。
アイス棒をはじめ、割箸、爪楊枝、木のスプーンなど、口にする道具で木が使われているものって意外とたくさんあるものです。焼き鳥の竹串やフランクフルトの棒なんてのも年間消費量を考えると馬鹿にできないかもしれませんね。