
すぎの丸太を見るとこの様に、中心が赤っぽく、外側が白っぽくなっています。これは一体どういうことでしょうか?
木材を扱う人たちは、赤い部分を赤身(心材:しんざい)といい白い部分を白身(辺材:へんざい)といいます。だいたい心材70% : 辺材30%の割合、私が何個か丸太を調べてみたところ皮側から4〜5cmくらいが白身となっていました。
この赤身部分は、成長した白身部分(白身部分で地面から吸い上げた水を葉っぱまで送っています。)が中心で活動を終え死んでいる状態です。活動を終えているので水分の吸収をしなくなり水分の通り道も閉鎖されています。これにより一度乾燥させると水分を吸湿しにくくなり、水に強くなります。また、白身から赤身に成長するときに「フィトンチッド」という成分を虫や細菌から身を守るために、樹木が貯えます。なので、赤身はカビに強い特徴があります。
白身部分はというと、白色が美しく赤身に比べると板にした時に、板を曲げてもなかなか割れず強度が強く、空気中の水分を調整する調湿機能に優れています。なので、よく過ごすお部屋の床や天井、壁などに使うと室内の水分調整をより行ない、1年を通して快適な室内環境を保ってくれます。
赤身と白身、香りはちがうのか?というと。これについては、目をつむって匂いを嗅ぎ分けた結果、差は感じられませんでした。どっちがどっちかもわからないくらいでした。
普段なんとなく見ていたすぎの丸太でしたが、ちょっと調べてみると面白いものです。木のことが知りたいならとオススメの本を教えてもらったので、それはまた後日お伝え出来ればと思います。